模試をうける回数について

高校3年生の夏から冬にかけて「東海・滝・旭丘高校など一流校は受講無料」で、 優秀な学校の生徒を引き込み、その生徒の合格実績を利用する。 普段その塾 に通う生徒の成績は入試に近づくに従って落ちて来るという塾があります。 合格者と通塾する生徒の差し替えを平気でして、評判と責任逃れを同時に行なう塾であります。
一部の高校生に無料で講習を行なっていることを、普通の高校生は知りません。
普通の生徒は、自らの席の前後左右を見て、 こんな優秀な学校の生徒がくるなら間違いないと思うでしょう。 そういうトリックを未成年者相手の商売で使うのは、フェアではありません。 こうした入試問題しかやらない塾は人集め は立派でも、 根本的に生徒の学力を引き上げる力を持っていませんから、 そこでの授業は何かを学ぶというよりは、 計算ドリルの入試版程度のものと思われた方がよいです。
そして、2008年から9年あたりからでしょうか。 存在意義を問われる妙な模試が増えつつあります。
受講者の少ない模試は、それ自体、統計学上の信頼性は全くなく、 うけるに値しないものであります。
これまでの模試で成績が十分に出ない、 個人の偏差値が反映されていないというならば、 新しい模試を導入する 価値も無いとはいえないのでありますが、 そうとばかりは言えないようであります。 この模試はこれから伸びるものだ…という人もいますが、 変わり映えのしな い模試をこれから立ち上げ、評判を取るのに何故、 学校という媒体・教師を必要とするのか、納得のいく理由が全くないのであります。 沢山の模試はかえって学 力にはマイナスであります。 模試それ自体に、学力を上げる力はありません。
結果の講評を見て「あれも穴だ、これも穴だ。埋めなければ」と思っても、 うける 模試の数が多ければ十分な復習も出来ずに、出た問題は解けるようになりました程度で、 何故自分がそれを間違えたのか、という学問の整合性とか順序に及ぶ丁 寧な反省も出来ず、 更に次の模試が来るのは悲劇でしかありません。
学力の推移からすれば、受験直前のプレを除けば、 模試による学力計測は3カ月に一度で十 分ではないでしょうか。 もし、1ヵ月に一度、2カ月に一度の方が、入試結果が良くなったという資料、 若しくは新しい模試を入れて進学実績が良くなったとい う資料があるならば、 拝見したいと思っております。どうぞ、一般の親御さんにおかれましてはご注意であります。
いつの時代も真実は、人に厳しいものであります。 大人はそれを押して発言するから、頼る人の未来を紡ぐ情報として価値があり、 またそれにより人の信頼を構築しうるのであります。塾という空間で起きることも同じであります。 しかし、昨今は自ら進んで意見を言う大人も少なく、 その影響は中学校・高校にもその 影を落とし、周りの人を自分は疑ってはいるけれど、 自分のことは信頼してほしい、と願う子どもたちを見かけるのは、悲しいことであります。

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